日本酒と健康 その15

kurabito2006-09-25

引き続きまして、「日本簾読本」からの引用です。このシリーズは今日で終了です。


「お酒を飲むと食欲が湧く」


 胃には普通心臓から出る血液の4%くらいの血液が流れています。適量のお酒を飲むとその血液の量がグンと増えて、心臓の働きがリズミカルになり、全身の血行がよくなります。その結果、胃液の分泌が盛んになり、食欲も増し、消化機能も高まるというわけです。また、嬉しいことに、日本酒程度の度数(15%程度)のアルコールが胃に入ると、ラジカルというバイ菌を殺す働きが強くなります。これは殺菌作用のあるワサビやショウガなどの香辛料を取ったのと同じ効果があります。
 食欲が湧いたあとで、食べながら飲むということも、胃液の分泌を盛んにするとともに、胃の中のアルコール濃度(10%以内がベスト)を薄めるという点で重要です。また、同じ量のお酒でも、グイッと飲むのと時間をかけて飲むのとでは、胃への影響がまったく違います。ゆっくり飲めば、アルコール濃度を常に良い状態に保つことができます。食べ方にも気を使えば、お酒はいっそうおいしくなります。(佐藤 信絋さん、医学博士) 完
(画像は、キレイに洗浄された浸漬タンクです。水で洗ったお米はこの中で一晩水に漬けられます。酒蔵・加越では、酒造りの準備が着々と進んでいます。来月の12日が初洗米です。)