初甑(はつごしき)

kurabito2009-10-31

 昨日洗ったお米を蒸しました。甑(こしき)にお米を入れる様子です。熱い蒸気があがる甑に米(山田錦50%精米)を入れてゆきます。ちょっと油断すると蒸気が顔にかぶさってきます。杉本杜氏が慣れた手つきで白米を放り込んでいます。
動画をどうぞ→ http://www.youtube.com/watch?v=jtLEZRnkPSo

 お米で満たされた甑は、蔵人たちに見守られながら60分間蒸されます。初甑のため、突然のアクシデントに備え、蔵人全員が目を光らせています。蒸しには異常がありませんでしたが、その後、室のデジタル温度計の表示がでないなど、初日は必ずアクシデントが起こります。
動画をどうぞ→ http://www.youtube.com/watch?v=wjgknmSuLO0

 蒸しあがったお米を掘り出す日本酒君です。どんな蒸しに仕上がるだろうかと心配でしたが、芯まで蒸せて、さらりとした表面の「外硬打内軟」のうってつけの蒸しに仕上がりました。
 動画をどうぞ→  http://www.youtube.com/watch?v=vvXnujit1kI

 蒸米は、熱いまま室(むろ)に取り込まれ、時間をかけて目的の温度にします。その際に、蒸米の中の水分を逃がします。ちなみにこのときのの室の室温は37℃。暑いです。蒸米を35℃くらいまで冷ましました。
 動画をどうぞ→ http://www.youtube.com/watch?v=4QXNrqrctmY

 目的の温度まで冷まされた蒸米に、種麹(たねこうじ:もやしと呼びます)を振り掛けます。麹菌の胞子です。蒸米にまんべんなく均一にかかるよう注意を払いながら種麹をふる杉本杜氏です。今日の画像はこのときのものです。
 動画をどうぞ→ http://www.youtube.com/watch?v=1Jz1h8FXNs4

 その後、蒸米は布に包まれ、大事に寝かせます。このとき午前10時。午後3時頃に一旦手を入れられ、明日の朝までゆっくり寝かせます。

 ちなみに、これは、12月中旬発売の「加賀ノ月 月光無濾過」というお酒になります。お楽しみに。